ハイブリッドネットワークの監視と保護

2024年5月20日


クラウドの一般化した昨今のIT環境では、オンプレミス環境と統合されたハイブリッドIT基盤に対する、効率的なモニタリングやセキュリティー監視が重要なテーマとなっています。この記事はFlowmon社ブログ Multi-Cloud – Rise of Hybrid Networks and the Need to Monitor & Secure Them をベースとし、その課題とFlowmonによる対応について書かれています。

ハイブリッド環境の監視の課題

現行の多くの企業で利用されているIT基盤は、自社内のITシステムとAWS,Azure, Googleなどの大手クラウドサービスを複合的に利用する形態が一般的です。またそれらクラウドサービスでも、アプリケーションによっては異なるクラウドサービス基盤で利用されている場合や、災害対策やコストの最適化などの観点で複数のクラウドサービスに分散されることもあります。今後もこの複合的なIT基盤は広く普及してゆくものと予想されています。

この分散IT環境は、様々な視点から最適化のメリットがありますが、同時にIT基盤の監視やセキュリティーという面では課題があります。ダイナミックにITリソースを再配置したり、物理的な把握が難しいクラウド環境に対して、固定的なオンプレミスのIT基盤管理手法を適用することは困難です。 統合的な監視ができていないそれらの複合環境では、環境ごとに異なるツールで個々の状況を把握し、そこで取得されたそれぞれのデータを手動で統合しなければなりません。手動で統合されたデータにより、最終的に自社のIT基盤の状態を把握するというステップは、IT部門にとってはかなりの負担となります。

これら大手のクラウドサービスでは、それぞれ独自の監視機能を提供しています。ただしその設定の複雑さやキャプチャーされた膨大な監視トラフィックデータの保存など、別の側面で課題があります。独自ツールはそのクラウドサービス特有のトラフィック監視には強力ですが、他のクラウドサービスを含めた横断的なトラフィック監視が必要とされる場合、その特有さが問題となってしまいます。

ハイブリッド環境の監視の簡素化

主なクラウドサービスでは、個々に持つ独自のトラフィック監視の仕組みの他、外部の監視ツールが活用できるデータ(フローログ)を提供する仕組みが実装されています。フローログはNetFlowデータと同等の情報を含んでおり、Flowmonのような外部システムが、オンプレミス環境のみならず、様々なクラウド環境も包含した分析処理を実現します。これにより個々のクラウド環境に依存しない外部システムが、オンプレミス環境のみならず、様々なクラウド環境も包含した分析処理が実現されます。

これらのクラウド基盤から提供されるフローログにより、Flowmonのプラットフォームを横断した解析・レポート機能に組み込み、統合的な可視化が可能となります。各クラウドが個別に提供する監視オプションを使用するよりも、低コストでハイブリッドなマルチクラウド監視を行うことができます。また必要に応じFlowmonプローブも構成に加えることで、アプリケーションレベルの可視化まで、その監視範囲を広げることも可能です。

構成概要

下図は、Flowmonのハイブリッド展開の全体的なイメージを示しています。 ここではクラウドプラットフォームからのネイティブフローログと組み合わせ、ハイブリッドネットワーク内の異なる場所にあるプローブからメタデータを収集する、中央アグリゲーターとしてFlowmonコレクターが構成されています。

また、以下の場合には、展開に際してFlowmonプローブを含める必要があります。

  • 高度なネットワーク分析とネットワークパフォーマンスメトリックのための信頼性の高い正確なデータが必要な場合。
  • ネットワークトラフィックの詳細な可視性が必要で、アプリケーション層の可視性(L7プロトコル)も含まれる場合。
  • Flowmon Application Performance Monitoring(APM)やFlowmon Packet Investigator(FPI)などの高度な機能が必要な場合。

Flowmonブログ記事 How to Optimize Cloud Monitoring Costs Using Flow Logs in Progress Flowmon では、このトピックを詳しく解説し、Google CloudでのFlowmonプローブとフローログの利用に基づいてコストを比較しています。フローログを利用することで、最大で89%のコスト削減が可能です。

終わりに

複数のクラウドプロバイダーを使うことが多くの企業にとって新しい標準になっています。IT部門がすべてのパブリックプロバイダーやオンプレミスインフラをしっかり把握できるように、統合された使いやすい監視ソリューションが重要です。Flowmonのネットワーク監視ソリューションは、各プラットフォームのネイティブ監視ツールよりも格段に低コストでこの課題を解決します。

Flowmonのバージョン12は、AWS、Azure、Google Cloudが提供する全ての既存のネットワークテレメトリーソース(VPCフローログ)と、ルーターやスイッチ、パケットブローカーなどの標準的なオンプレミスフローソースを活用できる業界初のソリューションです。Flowmonは、既存のネットワークテレメトリーソースを利用するか、専用の軽量Flowmonプローブを使うことで、クラウドとオンプレミス環境に対して優れた可視性を提供します。これは、単一の画面でハイブリッド環境に一貫したレベルのネットワーク可視性を提供いたします。


Flowmonについて、より詳しく知りたい方は、下記の資料をぜひご覧ください。

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