チェコICTソリューションデー開催

去る11月10日、東京・広尾の チェコ共和国大使館 にて、チェコ共和国大使館と弊社の共催イベントとなる「チェコICTソリューションデー」を開催いたしました。弊社では本年6月にチェコ・ブルノ市に リエゾンオフィス を開設し、チェコIT企業とさまざまな関わりを育ててまいりました。 このイベントでは弊社が協業するチェコIT企業各社より、4社によるご登壇、5社のビデオによる企業・ソリューションのご紹介が行われました。このオリゾン通信では、その模様をお届けいたします。

弊社 創立25周年 記念イベントを兼ねたこのイベントでは、Flowmon製品のお客様・パートナー様をはじめ、主要取引先となる三菱電機グループ様・BIPROGYグループ様より多くのお客様をお迎えし、開催させていただくことができました。2018年・2019年にもFlowmonを中心とした同様のイベントを開催させていただきましたが、コロナ禍もあけ、新たに大きく拡大した協業先も交え、広くお客様・パートナー様にご参加いただいた感慨深い節目となりました。(左写真:弊社代表:菅 健一)

チェコ共和国大使館 ・経済担当官オンドジェイ・スヴォボダ氏の開催のご挨拶から始まり、協賛となる 在日チェコ商工会議所 の野本一夫氏よりチェコ企業との協業への抱負が語られました。弊社からは25周年記念を合わせたこのイベントの意味付け、チェコ共和国のIT業界への期待についてお話しさせていただき、このイベントにご協力をいただいたチェコ共和国IT企業各社のご紹介をさせていただきました。


JIC – Jiri Tobola氏

Flowmon Networks社(以降Flowmon社)の前CEOとなるJiri Tobola氏は、チェコのベンチャー支援機構JIC(南モラヴィアイノベーションセンター)に籍を移したのち、第二第三のFlowmon社を生み出すべく精力的に活動しています。Flowmon社は大学のリサーチスピンアウト企業から、グローバル展開に成功したソリューション企業として現地での知名度も高く、そのFlowmonビジネスをけん引してきた氏への期待は高いものとなっています。同氏の発表では、Flowmon製品を育んできたブルノ地域の先進的なIT企業の生まれる土壌について、紹介がありました。

オリゾンのチェコ・ブルノ市の リエゾンオフィス を抱えるJICは、今後もオリゾンの協業事業を支援し、今回のイベントで紹介されている会社・ソリューションを含め、日本のお客様へのチェコITソリューションの認知度向上に向け、引き続き積極的な活動を推進してゆきます。 このイベントで紹介されているソリューションを展開する各社は、JICが窓口となりオリゾンとの協業関係を成長させてきたものとなり、今後もJICとオリゾンは緊密な関係を維持しながら新たなソリューション展開を目指しています。


Progress/Flowmon – Pavel Minarik氏

Pavel Minarik氏はこのセッションの直前で残念ながら事情により来日が困難となったため、代わりにビデオ出演の形式により、このセッションへの対応となりました。同氏のセッションでは Flowmon製品 の本年度のリリースに含まれている機能の拡張ポイントの説明のほか、来年以降に予定されている機能拡張の目指す方向性について、解説がありました。 Flowmon製品の方向性としてはお客様の声としても耳にする、大規模ネットワークも踏まえたパフォーマンスや効率性の一層の向上、そして検知の観点では予測検知能力を高めることに主眼が置かれています。

同氏は Flowmon Networks社の時代 より、Kemp TechnologiesそしてProgress SoftwareへとFlowmon製品がビジネス母体をステップアップする中で、技術部門のトップとしてFlowmon製品を牽引してきました。Flowmon製品のセキュリティーアドオンとなるADSの開発者の一人でもあることから、今後もFlowmon製品の技術面の第一人者として立ち位置を堅持してゆくこととなります。


GoodAccess – Jiří Hromádka氏

クラウド上のアクセスハブとなる GoodAccess は、単に認証認可管理のみならず、さまざまなセキュリティー関連機構も備えたアクセス基盤となります。あらかじめ定義されたユーザーのみが、定義されたシステムへのアクセスが許され、証跡の担保とともに、アクセス元のクライアント環境の安全性も踏まえダイナミックに認可制御が行われる機構を提供しています。

Jiří Hromádka氏の今回のセッションでは、GoodAccessの概要が紹介されていました。GoodAccessはユーザーも広く分散し、またアクセス対象のシステムも一箇所に集中しておらず広域に分散する “多対多” のシステム構成に適したものとなります。お客様もそれを受けてスモールビジネスまたはそのコミュニティーが多く、今後広がるであろうネットワークを経由した分散型のビジネス環境に適したものと期待されています。


AXENTA – Denis Marec氏

中央ヨーロッパに広くセキュリティーサービスを展開しているAXENTA社は、Flowmon製品をセキュリティーエンドポイントとしたSOCサービスについても、すでに実績が豊富な企業となります。オリゾンとしてはFlowmon製品のお客様からのSOCサービス提供のご質問をこれまでも、たびたび頂いていた背景から、実践的なサービスを素早くご提供できるをメリットに、AXENTA社との協業による同サービスの提供に向けて、現在準備を進めております。

Denis Marec氏のAXENTAのご紹介では、特にこのFlowmon製品のSOCサービスについてのものとなりましたが、別途オリゾンとAXENTA社は、AXENTA社の親会社に相当するUNIS Computers社も合わせて ワンストップグローバルサービス という枠組みを提供しています。これにより中央ヨーロッパに進出される・されつつあるお客様に対し、オリゾンが窓口となり、現地の支社・支店含めた一貫したITサービスをご提供が可能となっております。これも含め AXENTA社との協業 では、今後も幅広いサービスメニューをご提供すべく、検討を進めてまいります。


ビデオ紹介企業・ソリューション

今回担当者の来日がかなわなかった協業各社5社からは、ビデオによる会社・ソリューションのご紹介となりました。 ペネトレーションテスト のサービスを提供するTNS社をはじめ、 音声解析技術 でソリューション展開実績の豊富なPhonexia社、ソフトウエア開発分野で協業を計画しているARTIN社、MS環境に特化したITサービス管理ソフトウエアでグローバルに実績のあるAlvao社、そしてDLPソリューションを展開するSafetica社による、各紹介ビデオをご覧いただきました。

ソリューション分野も多岐にわたってまいりますが、オリゾンシステムズでは様々なお客様のIT需要にお応えすべく各企業と連携し、お客様の新たな選択肢となれるよう、整備を進めてまいります。


ネットワーキング・ディナー

セミナーを終え、その後は大使館シェフによるチェコ料理を取り囲み、ご参加いただいたお客様・パートナー様と今後のビジネス拡大に向けて、活発な情報交換が行われておりました。大使館で用意されたチェコ・モラヴィア地方のワインやチェコビールなどを味わい、ピアノ三重奏を背に心地よいひと時を過ごすことができたと、お褒めの言葉をいただくことができ、また新たなビジネス展開のアイデアも膨らませることのできた締めくくりとなりました。


終わりに

このイベントでは4社の登壇(うち一社は事情によりビデオ出演に切り替え)を受け、当該4社についても直接日本のお客様・パートナー様との交流も深め、具体的な手ごたえとして重要なイベントとなりました。共催した チェコ共和国大使館 でも「現在270以上の日本企業が様々な形でチェコに投資をしていただいており、日本とのビジネスは今後極めて重要な位置を占めています」(経済担当官:オンドジェイ・スヴォボダ氏)として、今後積極的にチェコのIT企業の認知度向上に活動を強化したいとメッセージされています。

当日はやや空模様も怪しい中の開催となりましたが、今後もビジネス共々、より皆様にお喜びいただけるイベントを開催できるよう、次のステップを組み立ててゆきたいと考えております。