オリゾンシステムズ、フローベースのDDoS攻撃検知とA10ネットワークスのThunder TPSを連携
~ネットワーク監視・分析ソリューションFlowmonによるDDoS対策ソリューションを強化~

2018年5月7日
オリゾンシステムズ株式会社

オリゾンシステムズ株式会社(東京都新宿区、代表取締役 菅 健一)は、チェコ共和国のFlowmon Networks(フローモンネットワークス)社製フローベースのネットワークトラフィック監視・分析ソリューションFlowmonのDDoS検知製品「Flowmon DDoS Defender」と、A10ネットワークス社製DDoS攻撃防御専用アプライアンス「A10 Thunder TPS(以下Thunder TPS)」とを連携する機能を開発し、2018年6月1日より提供開始することを発表します。これにより、Flowmonでトラフィック監視・分析して、フローベースでDDoS攻撃を高精度に素早く検知し、「Thunder TPS」に攻撃情報を送信してパケット経路変更や不正パケット破棄などのミティゲーション処理を行うことで、既存のネットワーク構成を変更せず、負荷をかけずにDDoS攻撃からのネットワーク防御が可能となります。既に「Thunder TPS」と「Flowmon DDoS Defender」を導入しているお客様は、追加のライセンス費用なく、新しい連携機能をご利用いただけます。

フロー分析ベースでのDDoS検出のメリット

Flowmonソリューションは、「Flowmonコレクタ」が、フロー情報(送信元/送信先IPアドレスやポート番号、プロトコル番号などの通信統計情報)を、スイッチやルータ、フロー情報生成装置「Flowmonプローブ」などから収集し、蓄積・分析することで、ネットワーク全域や個々の通信を可視化します。 「Flowmonコレクタ」のプラグインである「Flowmon DDoS Defender」は、フロー分析からDDoS特有のボリューム攻撃を検知します。Flowmonによるフロー分析は、パケット分析型と比較してデータ量が500分の1で済む上に、あらゆるレベルでの疑わしい攻撃トラフィックをすみやかに検知する高精度な解析を担保しています。このため、攻撃であると判断するまでの検知処理の効率化、および負荷の低減が可能となり、大規模ネットワークにおいても現実的な対策を施すことができます。

Thunder TPSでのミティゲーション制御

「Flowmon DDoS Defender」は、既存のルータと直接連携することで、PBR (Policy Based Routing)、BGP Flowspec、およびBGP RTBHプロトコル経由で、攻撃トラフィックを制御することも可能ですが、本来通過させなければいけない正常なパケットも丸ごと破棄してしまう可能性があります。今回連携する「Thunder TPS」は、細やかなミティゲーション制御が可能なため、より精度の高い防御対策と緩和を実現します。 「Flowmon コレクタ」と「A10 Thunder TPS」の連携では、ISPやMSSP(マネージドセキュリティサービスパートナー)、データセンタでの導入に向けて、昨今のDDoS攻撃の大規模化を考慮し、アウトオブパス構成による防御戦略を採用しています。
アウトオブパス構成とは、監視対象のリンク(パス)を直接攻撃検知・ミティゲーション装置にインライン構成するのではなく、複数のリンクをラインの外側に配置した攻撃検知装置で監視するものです。攻撃トラフィックを検知するとそのトラフィックのみをミティゲーション装置に迂回させて、攻撃トラフィックを除去します。アウトオブパス構成にすることで、効率的なDDoS対策が可能です。

FlowmonとThunder TPS連携機能の仕組み

Flowmonでのフロー分析による素早いDoS/DDoS攻撃の検知とThunder TPSへスクリプト経由で攻撃情報の送信を行い、Thunder TPSで攻撃情報に関連したパケットの経路変更と不正なパケットの破棄を実行します。

FlowmonとThunder TPS連携機能の仕組み

Flowmon と Thunder TPS連携機能の提供について

  • 提供開始:2018年6月1日
  • 販売体系:「Flowmon DDoS Defender」と「A10 Thunder TPS」の連携機能は、「Flowmonコレクタ」のプラグインである「Flowmon DDoS Defender」のオプションです。既に「Thunder TPS」と「Flowmon DDoS Defender」をご利用のお客様は、追加のライセンス費用の負担なくご利用いただくことが可能です。
  • 提供経路:オリゾンシステムズの販売代理店経由

A10ネットワークスからのエンドースコメント

A10ネットワークスは、「Flowmon DDoS Defender」 と「A10 Thunder TPS」の連携ソリューションの提供開始を嬉しく思います。DDoS攻撃による被害は世界的に深刻化しており、日本企業も従来のセキュリティ対策に加えて、DDoS攻撃に特化した対策が必要になると考えています。自動的にDDoS攻撃を検知、緩和することができる両社の連携ソリューションで、より多くの日本企業のサービス可用性向上に寄与することを期待しています。

A10ネットワークス株式会社
日本法人代表 兼 社長 米国本社ヴァイスプレジデント 川口 亨(かわぐち とおる)様

Flowmon Networks社について
https://www.flowmon.com
革新的なフローベースのネットワーク監視とセキュリティのソリューションを提供するFlowmon Networks a.s.は、チェコ共和国Brno(ブルノ)に本社を置くベンダで、2007年6月に設立されました。大学のスピンオフとしてスタートし、CESNET(チェコ共和国の学術ネットワークの運用機関)内で検証された次世代ネットワークのモニタリングとセキュリティのノウハウを商用ビジネスとして展開しています。Flowmon Networksは、セキュリティや高速ネットワークの効率的な監視・分析技術の発展に注力しています。
オリゾンシステムズについて
https://www.orizon.co.jp/
オリゾンシステムズ株式会社は、1998年の設立以来、ネットワークインテグレーションビジネスに特化し、(1) 大規模インテグレータの優良パートナーであること、(2) マネージドサービスとオープンソースサービスも含めた優良アウトソーシング企業であることをミッションとして掲げ、ソフトウェア開発、ITインフラ構築/インテグレーション、24時間365日保守サービスを含む広範囲のITサービスを提供しています。従業員数は160名(2018年4月現在)で、その内140名が技術者です。

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■製品紹介
Flowmon DDoS Defender(プラグイン/オプション)