

大阪万博チェコ共和国パビリオンにて
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先月4/22および4/23、大阪万博チェコ共和国パビリオンにおいて、サイバーセキュリティーとデータ保護をテーマとするカンファレンスが開催されました。このカンファレンスではチェコ共和国サイバーセキュリティー情報省(National Cyber and Information Security Agency)をはじめ、チェコ第二の都市となるブルノ市の先端研究を担う各大学の教授陣の講演など、技術密度の濃いイベントとなりました。
サイバーセキュリティーとデータ保護ウィーク

チェコ・ブルノ市に本社を置くITセキュリティーサービス企業・AXENTA社が主催者となる今回のイベントは、チェコ共和国パビリオンにおいて2日間に渡り開催され、チェコ共和国が力を入れているITセキュリティーを前面にアピールするものとなっています。 単に製品・サービスソリューションの紹介にとどまらず、広くITセキュリティーの課題に触れる、興味深いセッションが組まれていました。
パネルディスカッションでは、フォーティネットジャパン佐々木弘志氏が日本側のパネリストとして参加され、チェコをはじめ他ヨーロッパ政府機関の当該分野関係者と、サイバーセキュリティーと重要インフラに関する多角的な視点の討論が行われていました。
弊社からも “チェコと日本とのサイバーセキュリティー分野での協業ビジネス” をテーマとしたセッションで講演を行い、これまで立ち上げてきた各社との協業ビジネス、および今後の戦略についてお話をさせていただきました。
チェコ/日本の協業をアピール
このチェコ・日本との協業ビジネスセッションでは、主催するAXENTA社の他、弊社が日本総代理店を務めるFlowmon製品の提供元となるProgress Software社、およびProIDを主力製品とするMONET+社が、弊社とともに講演を行いました。 このイベントでは多くの弊社パートナー様・お客様にご来館いただき、講演のQAでは様々ご質問を頂戴する場面もあり、活発なセッションとなりました。

弊社からは、現在7社8ソリューションに及ぶチェコITセキュリティー各社との協業についてご紹介し、Flowmonから始まった弊社のチェコIT企業とのかかわりについて、製品取り扱い当初のエピソードも含めお話をさせていただきました。また単に各企業とのビジネス上のかかわりという枠を超え、新興企業の育成をミッションとする JIC との連携など、企業間のみならずFlowmon製品の取り扱いから広がった個々のネットワークの重要性についても触れさせていただきました。
AXENTA社は、チェコ共和国ブルノ市に構える同社のSecurity Operation Centerにて、この万博期間中チェコ共和国パビリオンのネットワークセキュリティー監視を行っています。これは弊社がAXENTA社との協業にてご提供している、Flowmonを対象とした セキュリティーイベント監視サービス と、同様のリモート監視モデルとなります。
Progress Software社からは、最新のFlowmonで提供されるインシデントの自動プライオリティー付与など、よりお客様の求める実践的な機能のリリース予定はじめ、同社の他製品とのインテグレーションなど、日本国内でも広く展開する製品ポートフォリオと合わせた幅広いソリューションパターンが紹介されていました。
MONET+社は同社の主力ソリューションとなるProIDにより実現される認証関連のユースケースなどが説明され、同製品によるよりセキュアなシステムアクセスシナリオが紹介されました。同社は中央ヨーロッパではスマートカード関連のソリューションを広く展開し、アクセス管理分野で今後の成長が期待されるITソリューション企業となります。
万博での試み

今回のイベントは万博会場でのコンファレンスということで、様々新しい試みが実施されていました。イベント自身はすべて英語で行われていましたが、通訳者が日本語通訳を行う通常の運用ではなく、AIによる自動翻訳がモニターに表示される仕組みを取り入れ、今後のグローバルコンファレンスの形態を示すものと興味が惹かれました。
各パビリオンは様々なニュースメディアでも取り上げられているように、それぞれの国の得意とする工夫が凝らされています。チェコ共和国のパビリオンは、ボヘミアングラスで有名なチェコという背景から、ガラス細工をテーマとしてデザインがされています。螺旋形の外周廊下により屋上につながるユニークな構造も合わせ、建物の中央に円形の講堂を配するなど、その独自性を主張するメッセージを受け取ることができます。
一般にはクラッシック音楽や古いヨーロッパの町並みなどをイメージするチェコですが、今回の万博ではサイバーセキュリティーなどのIT分野への注力をアピールする重要な機会ととらえている様子でした。
おわりに
パビリオン関係者の説明によると、数ある万博パビリオンの中で、石破首相がまず初めに訪問されたパビリオンがチェコ共和国パビリオンであるそうです。また首相の書かれたサインやLinkedinに投稿された 視察の様子 など、イベント関係者内でも多く話題に上げられています。同パビリオンの一階ではチェコビールもふるまわれ、多くの来場者が列を成す様子が印象的でした。万博会場へ来場される方は、是非チェコ共和国パビリオンにお立ち寄りください。
